椎間板ヘルニア
今年に入ってから比較的症状が強い椎間板ヘルニアでお越しいただくことが続いております。
どの症状にも改善速度は個人差があるため、
その時点での症状の重さよりも積み重ねてきた生活習慣や生活環境、
症状による動作制限などが改善速度を見極めるポイントとなってきます。
特に椎間板ヘルニアにおいては
同じように症状が重い方でも症状の回避姿勢や動作制限によって明確に症状の改善速度に違いがあるため、
症状の回避姿勢や動作制限による椎間板ヘルニアの改善速度の違いを図を交えて説明していきたいと思います。
★椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは
背骨と背骨の間にある椎間板（背骨をつなぐ軟骨＋ジェル状物質）が損傷して
椎間板が腫れる（酷い場合は椎間板が破裂して中にあるジェルの状物質が出てくる）ことで、
その付近にある神経に刺激を与えて痛みやシビレを作り出します。
★椎間板ヘルニアの場所と症状
椎間板ヘルニアは
首（頸椎椎間板ヘルニア）や腰（腰椎椎間板ヘルニア）になりやすく、
その中でも特に
第４腰椎と第5腰椎の間にある椎間板と、
第5腰椎と仙骨の間にある椎間板がヘルニアを起こしやすいです。
第４腰椎と第5腰椎の間の椎間板でのヘルニアは、
ふくらはぎの外側から足の親指にかけて、
第5腰椎と仙骨の間の椎間板でのヘルニアは、
膝の後ろ側から足の裏側にかけて、
痛みやシビレが起こります。
★ヘルニアの位置
椎間板ヘルニアによる痛みやシビレがあると無意識に痛みを回避するために身体を傾けるようになります。
この椎間板ヘルニアによる痛みやシビレを回避する姿勢によって
椎間板ヘルニアが椎間板のどの位置で起きているかを大まかに判断することが出来ます。
☆外側ヘルニア・内側ヘルニア
図のように神経は袖のような形で脊髄からわかれて、それぞれの目的地に向かいます。
その際にヘルニアがどの部分で神経に接触するかによって
『痛みやシビレを回避する姿勢』や『痛みやシビレの回復速度』に大きな違いが現れるようになります。
『外側ヘルニア』
外側ヘルニアは椎間孔・神経根（神経が背骨から出るところ）より外側にヘルニアがある状態です。
外側ヘルニアが生じた場合、
突出した椎間板・ジェル状物質から神経を遠ざけようと無意識に体を『痛みとは反対側に傾斜』させます。
『内側ヘルニア』
内側ヘルニアは椎間孔・神経根（神経が背骨から出るところ）より内側にヘルニアがある状態です。
内側ヘルニアが生じた場合、
突出した椎間板・ジェル状物質から神経を遠ざけようと無意識に体を『痛みと同じ側に傾斜』させます。
※内側ヘルニアはより脊髄の中心部分で突出しているため
外側ヘルニアと比較すると症状が強く、神経の逃げ場も少ないため、回復までに時間がかかる傾向にあります。
★まとめ
腰から脚・足にかけての痛みやシビレなどのヘルニア症状があって
・症状の反対側の足に体重をかけて症状がマシになる時は『外側ヘルニア』で通常数週間の治療期間が必要。
・症状と同じ側の足に体重をかけて症状がマシになる時は『内側ヘルニア』で通常数カ月の治療期間が必要。
●症状が軽いうちに治療を受けると症状改善が早い
○症状があるのに放置しているとアレコレ弊害が起きるので治りが悪くなる。
椎間板ヘルニアが気になる方は当院まで
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